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なな山緑地の「シノダケ・ヒンメリ」その8:「正20面体」の作り方 応用編 [シノダケ・ヒンメリ]

~「筋違いを入れることで一筆書きにする方法」と「20角星」などの作り方~

正20面体に放射状の筋違いを入れたもの.jpg
正20面体に放射状の筋違いを入れたもの

今回は、前回の「正20面体の作り方」に続いて、「正20面体に放射状の筋違いを入れたもの」の作り方を説明します。そこから更にパーツを加えて「20角星」の作り方も説明します。段階を追うごとにパーツ数が増えていきますが、頑張って作りましょう。
説明は、
Ⅰ.「正20面体に放射状の筋違いを入れたもの」の作り方
Ⅱ.「正20角星」の作り方
Ⅲ.「立体・五芒星型20角星」の作り方
の順に進みます。

Ⅰ.「正20面体に放射状の筋違いを入れたもの」の作り方

【部材】
パーツ1 辺のパーツ:30本
パーツ2 筋違いに入れるパーツ:12本
注:筋違いの長さは、辺のパーツを2mmほど短くします。
中心点に12本が集中するため結び目の分を短くするとキレイに出来ます。

【編み方の手順】(前回の手順に沿って進めます)
《1》辺のパーツを編み、図のように10個の三角形による胴を作ります。
胴を作る.jpg
胴を作る

《2》胴の上の五角形に5つの三角形を作りますが、手前側表と胴の内側の両方に5つの三角形を作ります。
5つの三角形を作る.jpg
5つの三角形を作る

《3》同様に胴の下の五角形にも同様の作業をして完成です。
完成図.jpg
完成図

手順が大まか過ぎるので、手順《2》(編み方)を分解して説明します。
先ず、辺のパーツ5つと筋違いのパーツ6本を使います。
《イ》五角形の結び目の一つからワイヤーが二本出ていると思います。両方使います。(ここでは、結び目の場所を図の(1)とします。)
(前回は、二本のワイヤーをまとめていたと思いますが、今回は二本とも別々に使います。)
五角形.jpg
五角形

《ロ》各ワイヤーにパーツ一つを通し、一本を内側へ、一本を表側(図の「表中心」)に出します。
(二つのパーツは長さが違うので間違わないようにしましょう。内側に向かうのは筋違いのパーツ、表側は辺のパーツです。)
《ハ》内側のワイヤーに更にパーツ一つを通し、折り曲げて表側のワイヤーと表中心で結びます。
《ニ》表側のワイヤー一本にパーツ1つを通し、(2)で結びます。
《ホ》更にパーツ1つを通し、内側で折り曲げた場所(「内側中心」)で結びます。
《ヘ》更にパーツ1つを通し、(3)で結び、パーツ1本を入れて表中心で結びます。
《ト》続けて、パーツ1つを入れて(4)で結びます。
《チ》更にパーツ1つを通し、内側で折り曲げた場所(「内側中心」)で結びます。
《リ》更にパーツ1つを通し、⑤で結び、パーツ1つを入れて表中心で結びます。
これで胴の上側は完成です。

胴の下側には、ワイヤーが出ていませんから、最初に結び目の一つに二本のワイヤーを引き出すことと、内側中心は既に出来ていますからその点が違うだけで、同様の作業をすれば全体の完成です。
パーツとして12個加えることで全体が一筆書きになりワイヤーを繋いで作ることが出来るようになります。

Ⅱ.「正20角星」の作り方
ここまで、二つの正二十面体の作り方を説明しました。そこからさらに手を加えた星形にする例を示します。
◆正20面体に同じ辺の長さで角(つの)を出して作る「正20角星」
正20角星.jpg
正20角星

新たに必要なパーツ数は、60本(20の面に3本ずつ)です。
角パーツの長さはというと、正20角星は辺の長さと角(つの)の長さが同じです。
角の頂点は三本の奇数の結び目であることからワイヤーの引き出しが必要です。何本ものワイヤーが出ている状態は避けて、こまめに2本(最大でも四本)にして編み進めましょう。
手順の一例を説明します。

《1》「正20面体」の隣接する結び目から2本のワイヤーを引出します。
《2》それぞれにパーツを一つ通し、(角の先で)結びます。
《3》角の先で2本のワイヤーのうち1本を短く切り、両方のワイヤーをパーツ一つに通して角を作ります。
《4》隣接する結び目から1本のワイヤーを引出します。
《5》手順《2》に戻り、これを20回目まで繰り返します。
正20面体_1.jpg
正20面体

別な手順もあります。
《1》「正20面体」の結び目から1本のワイヤーを引出します。
《2》パーツを二つ通し、隣接する結び目と結びます。
《3》パーツ二つの間(角の先)でワイヤー1本を引き出します。
《4》そのワイヤーにパーツ一つを通し、角を作ります。
《5》二本のワイヤーの一方にパーツ一つを通します。
《6》もう一本にパーツ一つを通し、角の先で結びます。
《7》角の先で2本のワイヤーのうち1本を短く切り、両方のワイヤーをパーツ一つに通して、二つ目の角を作ります。
《8》手順《2》に戻り、手順《6》までを角20個目まで手順を10回繰り返します。

違いは、一つの角ごとに作っていくか、二つを一組と考えて作っていくかです。手順をどちらかにこだわることなく臨機応変に編み進めてもOKです。
いずれも、最後の角を作る時だけは、三本のワイヤーを結び目側から出して、角の頂点で処理をすると作業が楽になります。
何度も言いますが、結び目で辺の数が奇数の箇所が20か所あるので、丹念に進めるしかないと考えています(もっと上手な手順がありましたら教えていただければと思います)。

Ⅲ.「20角星・立体五芒星型」の作り方
◆正20面体に辺の長さの1.83倍の角(つの)を出して作る「20角星・立体五芒星型」
20角星・立体五芒星型.jpg
20角星・立体五芒星型

新たに必要なパーツ数は、これも同じ60本(20の面に3本ずつ)です。
違うのは、角パーツの長さが、「20角星・立体五芒星型」では、辺の長さに対して1.83倍の長さの角(つの)になる点だけです。作り方も一緒です。

シノダケ・ヒンメリでは、同じ作り方でも太さやパーツの長さを変えることで様々な表情の作品を作ることが出来ます。分かって頂けるでしょうか。
今回はここまでとします。
(中山さん記)

コメント(2) 
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コメント 2

NishimuraHIROKA

この正20面体 五芒星の1.83といい数字に何か意味はありますか?教えてください。
by NishimuraHIROKA (2018-09-06 14:34) 

Ema-san

正20面体から様々な20角星を作れるのですが、正20面体の辺の長さと星(突起)の辺の長さが1.83の比率の時にキレイに一直線上に並びます。比率を上げれば刺々しくなりますし、下げればより丸くなります。それぞれに表情が違って面白いのですが、比率が1.83の時に角の頂点間が直線となって、それを繋ぐと五芒星になっているということになります。
by Ema-san (2018-09-08 21:47) 

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