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ヨモギ キク科 蓬 - なな山だより [なな山だより]

キク科の花の特徴は小花がたくさん集まり、それらが一個の花に見えることです。タンポポ(タンポポ属)、ヨメナ(ヨメナ属)、ヨモギ(ヨモギ属)どれも小さい花の集まりですが、属によって花の形はいろいろです。

タンポポは舌状花のみ、ヨメナは舌状花と筒状花、ヨモギは筒状花のみの集まりです。タンポポとヨメナは虫媒花ですから光を受けて上を向き、ポリネーター(虫などの送粉者)に存在をアピールしています。ところが、ヨモギの花は筒状花で下を向いて咲いています。キク科の中ではヨモギだけが風媒花です。ですから目立つ必要はなく、花粉を運んでもらうべく風を待っているのです。この小さな花は中心部が両性花、周囲が雌花という構造で、どちらも結実するとのことです。

その昔、昆虫の誕生に伴い、植物は風媒花から虫媒花へ進化したと言われています。その中でもヨモギは虫媒花から再び風媒花へと進化し直したのではないかとも言われています。草餅を味わいながら、ヨモギの来た道に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
   N原さん
   「なな山だより」55号(2022年5月)より

ヨモギ 植物誌P.3P9190072_640.jpg
ヨモギ

タンポポ 植物誌P.3P3290081_640.jpg
カントウタンポポ

カントウヨメナ-開花時期植物誌P.3.jpg
カントウヨメナ 「植木図鑑 植木ペディア」より

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