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フタリシズカは二人で静かに愛でる花? [よもやま話]

先日の記事に登場したフタリシズカの名前にちょっと違和感を覚えた。二人で静かに愛でる花なのか、当然ヒトリシズカもあるはず……。調べてみたら、確かにヒトリシズカはあった。静かに愛でる花と思いきや、あの静御前が出自だった。

静御前は、源義経の愛妾。悲劇のヒロインだ。吉野山で源頼朝に捕まり、鎌倉の鶴岡八幡宮で頼朝・政子夫妻を前にして逆徒・義経を慕い「しづやしづ……」と歌いひとり舞った。この舞が、花の名前になった。

ヒトリシズカは花穂が一本で、花の咲いた姿が静御前の舞を思い起こさせる。一方、フタリシズカは、2本の花穂を静御前とその亡霊の舞う姿に見立てたという。能「二人静」に由来する。思慕と怨念が織りなす舞を清楚に表現した花、というところか。

二人静(能)
http://www.yoshino.ne.jp/wakwak/seinenbu/sample/yoshitune/nou.htm

フタリシズカ.jpg
フタリシズカ。提供:ヤサシイエンゲイ
参考:ヤサシイエンゲイ http://www.yasashi.info/hu_00050.html

ヒトリシズカ.jpg
ヒトリシズカ。提供:写真素材 足成:http://www.ashinari.com
参考:ヤサシイエンゲイ http://www.yasashi.info/hi_00018.htm


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