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見て見て、私の名札! [よもやま話]

私はこのなな山に生まれ、多くの仲間と生きています。もちろん大先輩もいれば、まだ幼い1年生もいます。先輩たちはどんどん大きくなり広がっています。私のようなひよっこには恵みの光が届きにくいこともあり、一所懸命背伸びをしています。これってけっこうキツイです。斜面で生まれた仲間は背伸びをし過ぎて倒れてしまったそうです。

いっけん似たような私たちですが、それぞれ名前をもらっています。名前をくれたのがここの神様なのかヒトなのかわかりませんが、昔々のことです。仲間との立ち話で聞きました。ここだけの話ですが、名前をもらっていない仲間もいるようです。このなな山にはいないようですが。

嬉しいです、名前を呼ばれると。なんか私の噂をしているというか、私がヒーローというか……。何を話しているか聞き耳を立てるのですが、よくわかりません。でも仲間から「君の話をしていたね」とつぶやかれるとブルブルッと震えてしまいます。そうなんです、私の身体に名札が付いて、通りすがりのヒトが、小さいヒトも大きいヒトも私の名前を呼ぶようになったのです。いままで見向きもされなかった私がスターになったような気分です。どう、格好いいでしょう。ポーズだってとってしまいます。黒く塗った板に白字で太くはっきりと、私の名前が書かれています。この名札はオンナのヒトがかけてくれました、よく見かけるヒトです。ジーっと見つめられると、ちょっと照れてしまいます。ありがとうございます。私、名前を呼ばれるのが嬉しいです。

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マルバアオタモ

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ホウノキ

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ミズキ

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アオハダ

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