不許葷酒入山門 -アトリエN- [アトリエN]
アサツキ・ニラ・ネギ・ニンニク・ラッキョウの五種の野菜は、五葷と呼ばれている。
五つの臭い食草という意味なのだが、仏教や道教や神道には、この五葷を口にしてはならないという戒律がある。修業の場が臭くなるという以上に、これらの野草がもたらす強壮作用が「気」を乱し、修業を妨げるということが大きな理由である。
禅宗の寺の戒壇石には『不許葷酒入山門』という言葉が刻まれている。
葷酒山門に入るを許さず・と読む。
アサツキもニラもネギもニンニクもラッキョウも、そしてアギもギョウジャニンニクも、その臭いの元は硫化アリル(アリシン)である。この硫化アリルはビタミンB1の吸収を助け、血液をサラサラにして、疲労回復・強壮・抗がん作用があり、またアトピーやぜんそくにも卓効があると言われている。
しかし、このあまりにも強い薬効作用があだとなって、心の静謐を乱してしまうらしい。
要するにその強壮パワーが、あらぬ妄想を呼び覚ましてしまうのだ。
神道の世界では、五葷について次のように言い伝えられている。
アサツキを食べると、肺臓が傷つき、怒りが湧きあがる。
ニラを食せば、肝臓が傷つき、哀しみを呼び起こす。
ネギは腎臓を傷めて仁を追いやり、自己中心の心を招く。
ニンニクは心臓を傷つけ、礼を滅し、楽を求める心を呼び覚ます。
ラッキョウは脾臓に作用して、人間の心の奥に潜む、慾を露わにする。
現代流行の西洋医学でないからといって、昔から神道の世界で伝えられてきたことが、全くの迷信であると決めつけることは出来ないのではあるまいか、と私は思う。
閑話休題(ところで)。
『不許葷酒入山門』
極め付きに自分に甘いワタクシは、とても修行の場に入ることは出来そうもない。
が、しかし。
「葷は許さず、酒は山門に入れ」と読み替えることが出来るならば、こんな私でもあるいは、と、淡い期待を抱いているのだ。
N田さん
不許葷酒入山門
五つの臭い食草という意味なのだが、仏教や道教や神道には、この五葷を口にしてはならないという戒律がある。修業の場が臭くなるという以上に、これらの野草がもたらす強壮作用が「気」を乱し、修業を妨げるということが大きな理由である。
禅宗の寺の戒壇石には『不許葷酒入山門』という言葉が刻まれている。
葷酒山門に入るを許さず・と読む。
アサツキもニラもネギもニンニクもラッキョウも、そしてアギもギョウジャニンニクも、その臭いの元は硫化アリル(アリシン)である。この硫化アリルはビタミンB1の吸収を助け、血液をサラサラにして、疲労回復・強壮・抗がん作用があり、またアトピーやぜんそくにも卓効があると言われている。
しかし、このあまりにも強い薬効作用があだとなって、心の静謐を乱してしまうらしい。
要するにその強壮パワーが、あらぬ妄想を呼び覚ましてしまうのだ。
神道の世界では、五葷について次のように言い伝えられている。
アサツキを食べると、肺臓が傷つき、怒りが湧きあがる。
ニラを食せば、肝臓が傷つき、哀しみを呼び起こす。
ネギは腎臓を傷めて仁を追いやり、自己中心の心を招く。
ニンニクは心臓を傷つけ、礼を滅し、楽を求める心を呼び覚ます。
ラッキョウは脾臓に作用して、人間の心の奥に潜む、慾を露わにする。
現代流行の西洋医学でないからといって、昔から神道の世界で伝えられてきたことが、全くの迷信であると決めつけることは出来ないのではあるまいか、と私は思う。
閑話休題(ところで)。
『不許葷酒入山門』
極め付きに自分に甘いワタクシは、とても修行の場に入ることは出来そうもない。
が、しかし。
「葷は許さず、酒は山門に入れ」と読み替えることが出来るならば、こんな私でもあるいは、と、淡い期待を抱いているのだ。
N田さん
不許葷酒入山門