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なな山は人も自然も優しかった [なな山だより]

六年前、妻の腹部に進行した腫瘍が見つかり手術では切除できませんでした。それでも化学治療に取り組み私も共に頑張りましたが、やはり病には勝てず、昨年1月死別しました。40数年連れ添って来た妻を失い、呆然としている私をいち早く見舞い慰め励ましてくれたのは、なな山の仲間でした。「今までのことや、これからのことを考えると眠れない」とつい愚痴を漏らすと「何も考えず、今だけを見て、今できることをしていけばいい」と仲間の一人が教えてくれました。何とかそうするよう努力していると少しずつ楽になって来たような気がしました。3月、なな山に復帰し総会の準備や写真撮影をしているとだんだん楽になってくるのが感じられました。
後になって知ったのですが、マインドフルネスというものがあり、ヨガの瞑想や仏教の座禅のように、在るがままの状況を受け入れ、何も考えず無我無想の状態を3分ほど維持する。これを毎日続けていると、脳の記憶の中枢である海馬が活性化し、ストレスで小さくなった海馬を元の大きさに回復させるというのです。米国のグーグルなどは会社としてこれを取り入れ社員の精神の健康管理をしているそうです。
さらに、今、米国でマインドフルネスの新しい形として森林浴が注目されているとのこと。森の香り、綺麗な空気、鳥の声、木漏れ日、木々の緑はマインドフルネスと同様にストレスを解消し海馬を活性化してくれる、しかも月一回で十分効果があるというのです。それなら、なな山の自然もきっと私を癒してくれたのだと信じています。
私は今年の夏に80歳ですが、10数年お世話になったなな山のために、お礼奉公として、歩ける間は少しでもお役にたつよう頑張りたいと思っています。
なな山は、人も自然も私に優しくしてくれました。ただただ感謝です。
 K田さん  「なな山だより」40号より

木漏れ日_西の山.jpg
木漏れ日 西の山

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