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多摩市の雑木林・みどりの活用 [プレイバック]

はじめに
多摩市内の雑木林の活動が、大きな働きとなって展開しつつあり、今後もさらに広がりを見せる気配も感じられます。
その中で、活動によって発生する木材の利・活用をどう進めるかは、大切な課題となっているように思います。
そこで、私の所属する「なな山緑地の会」の活動に照らして、「みどりの活用」に焦点を当ててみることにします。
木材用の樹木が発生するのは、①樹木の健全育成にため・景観保全のための間伐によるもの、②枯損木・倒木の発生によるもの、③枯損木・倒木になる恐れのあるもの・落枝の恐れのあるものの伐採のいずれかと考えます。
木材の活用例として、階段の段木とその固定杭、土留め、休憩用の長テーブルや椅子、おもちゃ、スプーンや皿、薪、炭材、チップ材等、その用途は限りがありません。

どんな樹種があるか
活動の中では、あくまで発生材であって、木材として選木するわけではありません。そのため、手に入る樹種にも限りがあります。手に入りやすい樹としては、コナラ・クヌギ・ヤマザクラ・ケヤキ・シラカシ・ヒノキ・ヤマグワ・ヌルデ、針葉樹のスギ・ヒノキ・アカマツ、などが主なものです。針葉樹は比較的柔らかく、木目も美しく多用途に使いやすい。広葉樹は個性的な木目があり一般的には堅い。コナラ、ヤマザクラなどは最も多く発生する材であろうと思いますが、放置しておくとすぐに虫が入り腐食が進んでしまうようです。また、ケヤキ・シラカシは最も堅い材料だと言えます。堅い材は、半生木状態の時に、ある程度加工を進めておくと作業が楽になります。ただし、乾燥後のひび割れの入り方など想定しておくことが大切です。ヌルデは肌の白さ、削りやすさなどが削り花などに適しています。

何をどうするか、そのヒントを探す
先進活動地を見る機会があれば、その中から見つけ出せるものは多いはずです。地方や林業地を訪ねられれば、地元の林や木工物産にヒントを探し、多摩中央公園・日比谷公園・代々木公園などで開催される木工・木材などの展示販売のイベントでは、じっくりと見聞きして、その用途や作り方をしっかり頭に刻み込むことです。そうして自らの活動場所に於いて、お手本にしたり応用したり製作実施してみることです。これは大いにお勧めします。

さてその先は
作る本人は、それを楽しみ、自己満足でもよい、自画自賛する。そして、雑木林の活動計画の中に木の利用を盛り込み、会員・近隣一般人・小中学校や近隣の子供たちに、その楽しみを伝えていく。そうすることにより、作る技術は向上し、大いなるやりがいに繋がっていくでしょう。
ここ数年、樹木のほかに、アズマネザサの利活用を盛んに進めています。多摩のめかいづくりは最も歴史のあるものですが、現在は、なな山緑地のオリジナルとして、シノダケ・ヒンメリづくりの人気がじわじわ高まっています。
農園の野菜の支柱としての利用が復活しつつあり、林床の野草の目印杭や保護柵としても充分利用できます。また、すだれ状のもの、鍋敷き、コースター、展示などのディスプレイにも活用できます。遊びとして、しの笛、弓矢も子供たちに人気です。
多摩のみどりの活用を、大いに促進してゆくことが、雑木林活動のより良い発展につながることを確信しています。
   A田さん
   多摩市グリーンボランティア通信「グリーンサークル」31号(2018年8月22日)より

スプーンやフォーク.png
スプーンやフォーク

木の鯉のぼり.png
木の鯉のぼり

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長テーブル

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