シノダケ・ヒンメリその3 作り方・遊び方1 「基本の形」の話 [シノダケ・ヒンメリ]
本家のフィンランドのヒンメリは、本を観ると「正八面体」を基本形に考えられているように思います。シノダケ・ヒンメリの世界を拡げるにあたって、最初に「正八面体」を含む「正多面体」の話から始めたいと思います。
正多面体には、「正4面体」「正6面体」「正8面体」「正12面体」「正20面体」の五種類があります。
正八面体大小4つを入れ子にしたもの
詳しくは、正多面体クラブHP:http://www.h7.dion.ne.jp/~kagaku/index.htm
その中にある、ストロー正多面体:
を観ることをお奨めします(作り方も書いてあります)。
そのHPにも書いてありますが、「正4面体」「正8面体」「正20面体」の三種類は、作ってみると分かるのですが、しっかりとした形で出来上がります。それに対して、「正6面体」と「正12面体」は、ふにゃふにゃになってしまいます。原因は、「正4面体」「正8面体」「正20面体」の三種類は、構成面が三角形になっているのに対して、「正6面体」は面が四角形、「正12面体」は面が五角形になっているからです。
ここからがシノダケ・ヒンメリの始まりです。四角形には筋違い(すじかい)を入れると二つの三角形になります。五角形は、5つの頂点から5つの辺を出して結べば5つの三角形になって全体が安定します。シノダケ・ヒンメリでは、「正6面体」と「正12面体」とに少しだけ手を加えて、「正4面体」「正6面体」「正8面体」「正12面体」「正20面体」の五種類を基本形として様々な形に構成して行こうと考えています。
・・それが容易に出来るところがシノダケ・ヒンメリの好いところなのです。
ここで、簡単な「おさらい」。
「正4面体」「正8面体」「正20面体」の基本形を画像で確認しておくことにします。
正4面体
正8面体
正20面体
いずれも面が三角形なのが分かりますね。
「正4面体」は、テトラパックとしてお馴染みのかたちです。
「正8面体」は、頂点を上にして吊るすと上下二つの三角形のように見えます。
「正20面体」は、正三角形により球のようなものを作った感じです。
そのいずれもが、同じ長さの部材で構成されていることが、とても重要です。材料を作るのが容易なのです。
次に、シノダケ・ヒンメリの面白さの一端として、「正6面体」の話しをします。先に書いているように、「正6面体」は、作るとふにゃふにゃになってしまいます。そこでシノダケ・ヒンメリでは、四角形には筋違いを入れて二つの三角形で面を作り、全体で正6面体を作ることにします。・・何が起こるでしょうか?
6面に入れる筋違いは6本です。その6本を連続的になるように入れると、中の筋違い6本が「正4面体」を構成していることが分かります。
筋違い入り正六面体1
このシンプルな正6面体は、わずかに12本の辺と6本の筋違いによ依って出来ているのですが、筋違いの入れ方によっても様々な形を見せてくれます。話しだけでは分からないと想うので、ここでは三つの画像を紹介することにします。
筋違入り正六面体2
筋違入り正六面体3
筋違入り正六面体4
ところで、筋違いの入れ方によって景色が異なりますが、一体何種類あるのでしょうか? その写真の画像は、少しずつ違う形をしています(この話は次回以降に予定します)。
更に、実は、この筋違いを八つの頂点から立体の中心に集めることも出来ます。画像としては、またちょっと面白い形を見せてくれます。
筋違い入り正六面体の別バージョン5
シノダケ・ヒンメリでは、これらの「少し手を加えた正6面体」も基本形に、多分5種類の形を加えて楽しむことにします。
・・今回は、入口というか、さわりの話しでした。
まだ「正12面体」の話しが出来ていません。・・その話も次回以降にお話しします。
・・オタノシミに。
参考図書:「フィンランドの伝統装飾ヒンメリ」おおくぼともこ著、発行:プチグラパブリッシング
フィンランドのヒンメリは、同じHPのhttp://himmeli.jp/himmeli.html
中山さん記
2017-04-14 00:12
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