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シノダケ・ヒンメリ126 切頂二十面体の作り方 【その1】ユニットを作るまで [シノダケ・ヒンメリ]

図形の特徴
「切頂二十面体」は、12個の正五角形と20個の正六角形の合計32面からなる多面体です。

切頂二十面体.jpg
切頂二十面体

「切頂二十面体」という言葉ですが、正20面体の面の角は12カ所ありますが、その角の部分をスパッと切り取ると切片が五角形になります。一方、20面ある三角形の面は、三つの角を切られるので六角形になり、20個の六角形が出来上がります。
因って、「切頂二十面体」と呼ばれていて、サッカーボールの元になっている図形になります。従って、紙を表面に貼って空気を入れて膨らますと球体になります。

残念ながら、シノダケで作るとふにゃふにゃです。でも、杉玉の場合のように、この形を球体の芯にする場合は、一つ一つの穴の形が丸いので杉を指し込みやすくなります。

レシピ
「切頂二十面体」をシノダケ材で作る場合、12個の5角形で60本。20個の6面体は、元々30本で作る20面体なので、全部で90本となります。90本は同じ長さで作ることになります。
今回は、あまり大きくならないように長さ 2cmを90本用意しました。

作り始める前に、「切頂二十面体」の特徴
上の球体の写真を見ると、シノダケ材の交点が三本で構成されているのが判ると思います。このことからワイヤーで編み進める際に必ず交点で新たなワイヤーを引き出して編み進めることになります。

五角形と周囲の六角形.jpg
五角形と周囲の六角形

一方、シノダケ・ヒンメリ作品の多くは、三角形の面を作ることでしっかりとした図形になるように作ってきましたが「切頂二十面体」は、五角形と六角形なので、先に述べたようにしっかりとした形になりません。そのことを予め承知して作る必要があります。

作り始めるにあたって、図形の特徴を承知して頂くと、間違うことなく作ることが出来ます。「切頂二十面体」は、外側を見ると、既に述べたように12個の五角形と20個の六角形ですが、「一個の五角形の辺に六角形が5個で一つのユニット」になって規則的に並んでいます。このユニットを強く意識してください。常に、「五角形を作った後は、必ずその周りに5個の六角形になっている」ことを確認すれば、間違うことなく最後まで作れるます。

作り方
《作業1:最初に「一個の五角形の辺に六角形が5個で一つのユニット」を作る》
 先ず、五角形をつくります。

ユニット_1.jpg

 2本のワイヤーを1本のシノダケ材に入れて、1本のワイヤーにシノダケ材を入れておきます。

 五角形の隣の角からワイヤーを引き出してシノダケ材を3本入れて②のワイヤーと繋ぎ六角形に繋ぎます。

 下の図のようになります。

ユニット_2.jpg

注意点1:3本のシノダケ材の交点ではワイヤーの端部が出ないようにしましょう。
注意点2:ワイヤーが出来るだけ、一ヶ所に2本以上出ないに心がけましょう。3本になっても、次の時点で2本になれば問題ありません。

 注意点を確認しながら、五角形の周りに六角形を作って行きます。


 常に五角形を確認して、その周りに六角形を作ることを意識してください。下の図は、上の六角形からのシノダケ材1本と五角形の隣の角から引き出したワイヤーにシノダケ材を3本入れて六角形の二つ目ができた状態です。

ユニット_3.jpg

 「同じこと」を繰り返して、3つ目の六角形が出来ました。
*ここでいう「同じこと」とは、「六角形からのシノダケ材1本と五角形の隣の角から引き出したワイヤーにシノダケ材を3本入れて六角形にする」作業です。

ユニット_4.jpg

 五角形の最後の角からワイヤ―を引き出し「同じこと」を繰り返して、五角形の周りに4個目の六角形が出来上がります。

ユニット_5.jpg

 今度は、六角形の角二ヶ所からワイヤーを引き出し、片方にシノダケ材を1本、片方に2本を入れて結びます。

ユニット_6.jpg

これでユニットが出来ました。第一段階が終了です。
今回はここまでとします。

*ここからは、「ユニット」つまり「五角形を中心に周りに六角形を作る作業」をしながら、全体を組み上げて球形にしていくイメージです。
*その作業についても法則性があるので、順に進めると難しくはありません。その過程を次回説明します。
   N山さん

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