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ホトケノザ 仏の座 シソ科 - なな山植物誌 なな山だより [なな山だより]

寒い頃から紅紫色の花を咲かせているホトケノザは、葉っぱの形が仏様の座る蓮座に似ていることからの命名です。この花は、よく見ると唇形花弁の上に紅紫色の濃い斑点が二つ、さらに中へ続く線や点、花の中は雄しべが花粉を出し、まるで御伽の国へでも来たような賑わいです。この点や線は蜜標(ガイドマーク)で、訪れる虫に蜜のある場所を「ここよ、この中よ」と教えています。まだ寒い時期には虫も少ないので花粉を運んでもらうために、一生懸命に知らせているのです。

そのけなげな姿に心打たれるのですが、なかには蜜標を付けながらも蜜を作らず虫を騙す植物がいます。かたや大きな花の外側に穴をあけ、受粉の働きをせずにチャッカリ蜜だけを盗んでいくモノもいます。何か人間の世界に似ていますね。
   N原さん     「なな山だより」46号より

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ホトケノザ

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ホトケノザ

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