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なな山緑地の「シノダケ・ヒンメリ」その11 球形の作り方・2 正20面体の応用による80面球体の作り方 [シノダケ・ヒンメリ]

完成球形.jpg
完成球形

今回は、前々回の「球形の作り方」の続きです。球体を作ってみたいけど難しそうと考えている人にお勧めです。
シノダケ・ヒンメリで作る球体のなかで、作り方が簡単で且つ応用が利くことなどから、なな山緑地で作るシノダケ・ヒンメリ球体の標準形にしようと考えています。地球に例えて言うと、赤道のような線が何本か見つけること出来ると思います。そこが私のお気に入りです。

◆正20面体筋違い補強による80面体球体(以下「80面球体」と呼びます)
おさらいしたいのは、その7「正20面体」の作り方です。簡単に言うと、下の図のように三角形を8つ作り、9個目の途中で底を結び、9、10と三角形を帯状に作ります。後は、出来上がった筒状の上下に三角形を5つ作れば完成です。

正20面体の作り方.jpg
正20面体の作り方

それを今回は、三角形を構成する三つの辺をそれぞれ二分割し、その間に新たな三角形を入れることにします。大きな三角形の中に小さな三角形を作ることになります。これを一つの面と考えて20面体を作る、それで目指す球体が出来上がることとなります。作り方としては覚え易いと思いますが、どうでしょうか。

 一つの三角形は、下のような感じです。少し工夫をします。より丸く見えるために筋違いの寸法を少しだけ長くしました。ここでは一割程度長くしています。この三角形を20面作ることになります。

大三角形の中に小三角形を作成.jpg
大きい三角形の中に小さい三角形を作成

先ず、レシピです。
≪80面球体のレシピ≫
必要な部材:二種類、合計120本です。
1)正20面体のパーツ:5cmが60本。
2)筋違いのパーツ:5.5cmが60本。
これだけです。

戻って、ここからは作り方です。
1) 先ず、4つの三角形からなる面を一つ編みます。図のような順で編むことをお奨めします。一筆書きになります。

一筆書きの4つの三角形.jpg
一筆書きの4つの三角形

次にこれを8つになるまで編みます。

2) 9つ目からは、底を繋いで9、10個の三角形を作ります。正20面体では10個の三角形が出来た状態がここでは下図のようになります。正20面体の一つの面が4つに分解されているので、この時点で40面が出来ていることになります。

40面体.jpg
40面体

3) 次に、上側に5つの三角形を編んでいきますが、最初に正20面体の頂点にあたる部分(最初の図の◎の部分)からワイヤーを引き出しておきます。

4) そのワイヤーの一つから頂部の三角形を一つ編みます(●が頂点になります)。

頂部の三角形.jpg
頂部の三角形

5) 二つ目の三角形は、矢印の順に編んでいきます。

二つ目の三角形を作成.jpg
二つ目の三角形を作成


6) 三つ目も同じように編みますが、ワイヤーの本数が増えるので、始末しながら進めます。

三つ目の三角形の作成.jpg
三つ目の三角形の作成

7) 4つ目、5つ目の三角形では頂点でワイヤーの始末をするように図のように編み進めます。
以上で、上側の頂部の完成です。

上側の頂部の作成.jpg
上側の頂部の作成

8) 全体をひっくり返して、もう一方の頂部を同様に編めば「80面体球体」の完成です。

思っていたモノよりもしっかりしたモノが出来上がると思います。今回は、5cmの辺と5.5cmの筋違いで作りましたが、同じ比率でパーツの長さを変えれば大きなモノから小さなモノまで作ることが出来ます。
さらに応用になりますが、80面の三角形をさらに4分割すれば、限りなく球形に近づけることが出来ます。とても大きな球体を作ることも可能となります。挑戦してみてください。
その他に、途中8)の段階で止めても面白い形になります。かまくらの様なドームが出来上がります。卓上に置いたり、中に照明器具を入れるなどすると面白いと思います。

80面の三角形を4分割.jpg
80面の三角形を4分割

ここまで、なな山緑地のシノダケ・ヒンメリでは、基本的な形とその作り方についてお話してきました。
今回は「球体」の作り方でしたが、正20面体の二分節化とその補強と形の補正に筋違いを入れるという応用例でもあったことになります。このような二分節化を使うと、基本の形もいろいろと変化させることが出来ます。
次回以降、そのあたりのお話を進めていきたいと考えています。少し複雑になってきますが、それでも比較的簡単に作れるのがシノダケ・ヒンメリの特徴です。一緒に楽しんで頂ければと思います。
 中山さん記

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