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カシナガトラップ検討、ナラ枯れ実態調査、広場・作業道の整備 - 活動記録(2020.9.27) [活動報告]

なな山緑地の会の皆さん

活動記録 No. 393 (2020/9/27) を作成しました。(M崎さん)

曇りだがさわやかな秋の活動だったが、参加者が17名とやや少なかった。

コロナ禍に関わらず、季節は巡りじきに10月に入り、衣替えの季節を迎えます。最近は朝晩と昼間の温度差が大きいので、衣替えをするときは、長袖も増やしつつ、半袖もまだ残しておいた方が良さそうです。

次の活動日は 2020年10月11日(日) です。
ではまた、なな山でお会いしましょう。 

活動概要:
カシナガトラップの説明、広場・中の谷階段の刈払い、ナラ枯れ樹木の実態調査、刈払機の修理等
参加者:
17人(男性10人、女性7人)
連絡事項:
1. 活動に良い天気だが雨上がりで足場が危ないので気を付ける。
2. 中の谷の奥で数本の木が伐倒されている。
3. ナラ枯れ実態調査の未調査部分を実施する。
4. ニンニク・エシャレットを植え付ける。
5. 収穫したカボチャ・ニラを持ち帰る。
6. 運営会議の報告。
    1. 救命講習の募集
    2. ナラ枯れ被害状況の報告
7. ナラ枯れ対策-新しいトラップ開発の紹介。
感想:
ナラ枯れ樹木の被害が予想以上に広がっている報告があった。
今日の中の山のナラ枯れ樹木の実態調査で11本 (内3本は要経過観察) が発見された。
西の山の調査と違い、中の山・東の山は高い笹薮を分けて樹木の調査しなければならず捗らなかった。
未だ東の山の調査が終わっていないので被害本数はもっと植えるので、害虫の習性を利用したカシナガトラップを使う対策方法は、費用的にもなな山でテスト出来るので、実施の準備をすることになった。

カシナガトラップの説明_IMG_0163_2020-09-27.jpg
カシナガトラップの説明

ササヤブでナラ枯れ樹木探し_IMG_0235_2020-09-27.jpg
笹薮を分けナラ枯れ樹木調査

ナラ枯れ樹木探し_IMG_0171_2020-09-27.jpg
ナラ枯れ樹木の調査

ナラ枯れコナラにテープを巻く_IMG_0174_2020-09-27.jpg
ナラ枯れ樹木にテープを巻く

広場の草刈.JPG
広場の草刈

中ノ谷階段草刈り.JPG
中の谷階段の草刈り

刈払機修理.JPG
刈払機の修理

ニンニク、エシャロット植付.JPG
ニンニク、エシャロットの植え付け

ニラ収穫.JPG
ニラの収穫

ヒガンバナ.JPG
ヒガンバナ

シラヤマギク.JPG
シラヤマギク

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結構ツライ! 飛び地の草刈り作業に8名参加 [よもやま話]

新型コロナ感染防止のため活動を自粛していても野草たちは生育していた。いつもなら梅雨の前後と夏過ぎの2回、草刈りをしていた飛び地。東の山に隣接しているが、住宅に挟まれた角地で住宅一戸分より少し広い平地。

昨年までT木さん、B場さん、N田さんと4人で作業をしていたが、今回は二人しかいないので、S田さん、N山さんに声をかけた。Y元さん、I田さん、T瀬さんの女性3人も加わり計8人(後半参加のA田さんを含む)。余裕だろうと、工具類を積んだリヤカーを引っ張って向かった。これまで4人で午前いっぱいかかっていたが、これだけの人数なら楽勝と思うのは当然。

平地とはいえ腰まで伸びた野草を刈払機で刈るのはかなりの重労働。「けっこう大変!」とベテランのS田さん。前日の雨で野草が重い。隣地との生け垣に腰を下ろしたT木さんに声をかけると、「熱中症」と吐息でこぼす。陽射しが強く、日陰もない。途中、隣家からの差し入れ冷茶で水分を補給し、お昼前やっと片付け。お疲れさまでした。

クズ_IMG_0094_200913.jpg
クズ

キツネノマゴ_IMG_0090_200913.jpg
キツネノマゴ

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お陰さまでブログ記事が1,000件を迎えました。ありがとうございます [よもやま話]

2012年1月9日「とりあえず始めてみます。」でスタートしたこのブログの記事が1,000件を迎えた。T谷さんが前年12月ホームページの管理を引き受け、さらにこのブログを開設した。8年8ヶ月で1,000件。頑張りました、ねぇー。

ブログが続いたのは、会の活動が継続していたから。そして、その活動の記録を残そうとしたから。でも何といっても会員みなさんの協力があったから。記事を投稿していただいたり、写真を提供していただいたり。会話中「これ、ブログのネタにいいんじゃない!」と振られることも。草花の写真撮影には現場までエスコートしていただくこともしばしば。
ときにはデザインに注文があった。投稿頻度に減らして気楽に進めてみたら、というアドバイスも。

バトンタッチから3年10ヶ月。「ネタがない!」とわめき続けてきた。いつ投稿数が減るか、投稿が途絶えるかは分からないが、今後も成り行きで進めてみたい。これからも、よ・ろ・し・く!

ブログ開設の記事.png
ブログ開設記事(2012.1.8)

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ツリガネニンジン -植物標本- [なな山緑地の植物標本]

植物標本は、植物がその時その場所に生えていたことの証であり、地域の自然環境の歴史的変化を知る唯一の手がかりとなっています。なな山緑地の会では、2016年より緑地内の植物調査を兼ねて牧野標本館へ寄贈するべく植物標本を作っています。
制作:なな山緑地の会 植物標本プロジェクト
同定協力:内野秀重さん

このコーナーでは、2016~2017年制作した標本を随時紹介していきます。原本をご覧になりたい方は、N原さんに声をかけてください。

20170222MAK005ツリガネニンジン.jpg
ツリガネニンジン

採集日:
2016年8月30日
生育環境:
陽当たちのよい斜面
ノート:
数株が生育
整理番号:
No. 186

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なな山の広場周りのお掃除・お手伝い日記 [よもやま話]

8月から9月にかけて、山は緑でいっぱいになりました。
暑い日が続く中、たくさんの草が茂った山に入ることもはばかられた中、暇に任せて広場周りのお掃除を手伝いました。

一枚目の写真は、お掃除前の入り口西側の風景でした。
掃除前の入り口西側の風景.jpg

こちらは、少し枝を払ったりした後の写真です。
少し枝を払ったりした後.jpg

違いが分かるでしょうか。
何がどう変わっているかは、現地で確認してもらうことしますが、
ヒイラギも全体に枝を間引き風通しを良くし、上をカット、下も不要な部分を取り除きました。
ヒイラギの整備.jpg

入り口わきのカクレミノなども整姿しました。
カクレミノなどの整姿.jpg

ヒノキは、下に垂れ下がっていて枝を払いました。
ヒノキの枝払い.jpg

広場東側の斜面下のシガラに積まれた枯れ木、枯れ草も少しお掃除しました。
これも写真を撮りました。この一枚は、お掃除まえ。
広場東側の斜面下-掃除前.jpg

こちらは、お掃除の後。少し見栄えが良くなったと思うのですが、どうでしょう。
広場東側の斜面下-掃除後.jpg

自然を相手に、これらのひとの営みがどれほどのものかと思うところもありますが、少しの間でも「サッパリしてキモチが好いよ!」と言ってくれるかな、と思うのでした。
時間の流れは速く、なな山にも秋の気配を感じることが出来ます。
ジージーとうるさかったセミの声が途絶え、虫の声に替わって来ています。
   N山さん

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樹木調査奮闘記 - なな山だより [プレイバック]

2014年11月から始まった樹木総量調査は、正式には「多摩市公共緑地樹木総量把握調査業務委託」であるが、2016年1月末にすべてを修了しました。
午前・午後に分けて数えると合わせて45回に及ぶ大仕事でした。(午前1回、午後1回の計算としています)
胸高(1.2mの高さ)直径5cm以上、樹高2m以上が調査対象で総本数2,032本を数えました。

調査に参加した人は会員29人で延べ総数は224人です。実際になな山緑地の会で活動している会員はおよそ35人ですから83%の人が汗を流してくれたことになります。そして最後にはN原会員がデータの整理・地図上にプロットの労を担ってくれました。思い返してみると、皆さんほんとによくやってくれたと感謝いっぱいです。

平坦で足元のすっきりした調査し易いところは気持ちよく、楽しく調査は進みましたが、これは限られた場所だけで、急斜面やアズマネザサの藪に阻まれ立往生したこともたびたびでした。少し細い道でも付けてから始めればよかったかと思うことも多々ありました。
冬場の寒い時でも大汗をかくほどの奮闘が続きました。全身汗と藪のほこりにまみれたり、腰につけたナタ・ノコ・剪定バサミをヤブに取られて探し回ったり、蚊の出るころは腰につけた蚊取り線香を藪の中で見失い、必死で後戻り捜査をしたり。こんなことの繰り返しが続きました。
夏場の時期は、暑さや、蜂やその他の虫害を考え、この作業は厳しいものになることが予想されました。そこで、これを避けるため6月~9月の間は作業を中断しました。
5mの箱尺(スタッフ)を使っての樹高と枝張り測量、巻き尺に直径を換算した目盛りを書き込み胸高直径を測り、1本1本ナンバーをつけ、調査済みの黄色のテープを巻きます。そして調査票に詳細を書き込み、分割した拡大地図に樹木位置を書き込んでゆきました。後半の10回ぐらいは各々の樹木に接近しずらい場所が残り、藪に阻まれ箱尺の持ち込みもできず、これまでに培った眼力と感と気合いで樹高・枝張りを目測で計上していきました。既に皆、その域に達していたのでした。

今思うと、気の遠くなるような作業をとにかくも、やり遂げました。
この調査の成果を少し振り返ってみたいと思います。
樹木の種類はこれまでに84種を数えていましたが、今回の調査対象では53種類でした。その中で一本立ちに限って最も大きかったものは中の山のヤマザクラで直径70cmでした。直径50cmを超えるものは、コナラ・クヌギ・ヤマザクラ・ケヤキ・スギ・アカマツなど21本ありました。
全体を見ると、種類別では ヒサカキ610本 コナラ437本 ヒノキ152本 エゴノキ120本 ヤマザクラ117本 スギ111本 シラカシ108本 クヌギ90本であり、この8種類以外は多くても数10本程度です。
この調査結果をどう活用していくか、今後何年を目途に更新調査を行うかなど課題がたくさんありますが、今後に残る貴重な資料となることを期待しています。 
    A田さん 「なな山だより」37号より

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計画の説明

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樹高を測る

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テープを巻く

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樹木調査

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樹木調査

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樹木調査

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樹木調査

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総量調査

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樹木調査

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樹木調査(中の山)

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樹木調査の準備

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樹木調査(中の山奥へ)

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樹木調査

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樹木調査

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樹木調査最強メンバー

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樹木調査

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樹木調査

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※写真は「なな山だより」掲載のものに追加しています。

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被害樹木が増えた! - 9月13日ナラ枯れ調査の報告 [ナラ枯れ]

前回8月23日の活動日にナラ枯れの概要を調査し、コナラ11本(緑地9本、のり面2本)の感染を確認していたが、3週間後の9月13日に調査票をもとに実態調査を行った。

調査した場所は、バス通り沿いのり面と中の山。前回より増え、23本(緑地16本、のり面2本、経過観察5本)。経過観察とは、感染が疑わしいコナラ。

予定していた飛び地の整備が午前中にあり、午後、D口さんに催促されてバス通り沿いのり面から調査をスタート。前回はフラス(木くずなど)が根元に落ちたばかりといった感じで、その新鮮さに痛々しさを感じた。今回は、フラスが雨に流されて残骸が薄く広がり、木肌に開いた孔も塞がっていてコナラの状態を判断しにくかった。

のり面はササが生い茂り、行く手を阻み、コナラに辿り着くのも大変。と、「ヤブ漕ぎで進むの!」とM月さん。海を両手で漕ぐように、深いヤブに分け入ることを「ヤブ漕ぎ」と言うようだ。さすが物知り、元祖里女。

樹木調査地図にコナラを抜き出し、感染木をマーキングした。緑地にコナラが437本あり、調査はまだ序盤というところ。

ナラ枯れ調査_2020-09-13.png
ナラ枯れ調査(2020-09-13)。オレンジ丸がコナラ、赤丸が被害コナラ。

西の山の部分図.png
西の山の部分図

ナラ枯れ調査_IMG_0105_200913.jpg
コナラ周囲に取りついて状態を観察

ナラ枯れ調査_IMG_0141_200913.jpg
被害木の胸高直径を測定し、調査票に記入

フラスが流れ白く付着_IMG_0125_200913.jpg
フラスが雨で流れ、白く広がる

フラスを観察_IMG_0119_200913.jpg
根元のフラスを観察

雨に濡れたフラス_IMG_0109_200913.jpg
雨に濡れたフラス

雨に流されたフラス_IMG_0107_200913.jpg
雨に流されたフラス

雨に流されて溜まったフラス_IMG_0150_200913.jpg
雨に流されて溜まったフラス

被害コナラにテープを巻く_IMG_0112_200913.jpg
被害コナラにテープを巻いてマーキングする

葉枯れしたコナラ_IMG_0114_200913.jpg
樹冠が葉枯れしたコナラ

○対処法の検討に参考になる資料

ナラ枯れの警戒から防除法選択までの系統図.png
ナラ枯れの警戒から防除法選択までの系統図(「ナラ枯れ防除の新展開」独立行政法人森林総合研究所 2015年2月18日発行)

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秋らしさを感じて終日の活動も蒸し暑さに汗びっしょり! - 活動記録(2020.9.13) [活動報告]

なな山緑地の会の皆さん

活動記録 No. 392 (2020/9/13) を作成しました。(M崎さん)

朝に暑さ指数計(みはりん坊)を見ると、気温が比較的低めの23℃だが、普段気にしていない湿度が94%と非常に高い事に驚いた。参加者も22名と多く、久しぶりに終日の活動ができる活動日になった。

会員の一人が準備してくれた 「ナラ枯れ」 調査票を手に数人でナラ枯れ実地調査を行った。前回に被害を下調べした木から被害状況などを調査票に記入しながら、のり面から西の山の順に実地調査した。今回の調査で被害状況の大小の差はあるが合計19本見つかった。中の山と東の山は次回に調査の予定。

次の活動日は 2020年9月27日(日) です。
ではまた、なな山でお会いしましょう。

活動概要:
刈払い機の整備、飛地・広場・中の谷・西の山の刈払い、畑の整理、ナラ枯れの実地調査等
参加者:
22人(男性13人、女性9人)
連絡事項:
1. 今日この天気なら久しぶりの終日の活動になる。
2. 草が伸びている飛地の草刈り。
3. 中の谷の草刈り・西の山遊歩道沿いの草刈り。
4. なら枯れ、及び、調査票、対処法の説明等、なら枯れに対する市の対応は予算の関係上なかなか着手できないので、行政の対処を待っていられないだろう。
感想:
朝の気温は23℃と低かったが、湿度は94%と非常に高かった。
気温だけでなく、湿度等を含めて表示する暑さ指数計(みはりん坊)は我々の活動を見守る一つの道具として活用していく。
厳しい残暑で生茂った草刈りは、4地区 (計7台の刈払い機)で刈払いの作業が行われ、一休みするまでにみんな汗びっしょりになった。
朝礼でのナラ枯れの報告を受け、午後から調査票に記入しながら、のり面と西の山を中心に実地調査を行った。
程度の差はあるが、19本のナラ枯れが発見され、伐倒だけでなく、救済策を考える。

広場の刈払い.JPG
広場の刈払い

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飛地の刈払い

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飛地の刈払い

中の山刈払い.JPG
中の山刈払い

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粗朶置き場の整理

植物の保護.JPG
植物の保護

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ナラ枯れ調査

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ナラ枯れ調査

リヤカー置場清掃.JPG
リヤカー置場の清掃

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畑の耕運機かけ

シュウカイドウ_640_200913.jpg
シュウカイドウ

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フユノハナワラビ

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なな山緑地の樹木たち - なな山だより [プレイバック]

なな山緑地は、里山と呼ばれる雑木林を僅かではあるが引き継いでいる場所です。そこは昔、単に「やま」と呼ばれていて、薪や炭の材を切り出し、堆肥作りの落ち葉掃きを行っていました。そのために、下草は常に刈り取られ、樹木は直径10センチ前後で切り払われていました。切り株からは若木が芽を出し、何本かを残し世代交代が何代にもわたって繰り返し続けられていました。切られた材は、キノコ栽培のホダギとしても使われ、キノコや野草などの食材も「やま」から供給されました。このような林の循環の中で林床に芽生えた草花には、個性的なものが多く、今では珍しくなった品種も数多く見られます。

◆樹木の種類は約67種
そんな雑木林を、人手を加え維持管理していこうという活動に、いま私たちが取り組みはじめたところです。
なな山緑地は、1ヘクタール程の広さにいろいろな植生が入っていて興味の尽きない場所です。
植生は大きく二つに分けられます。 一つは、落葉広葉樹が主であるいわゆる雑木林であり、もう一つはスギ、ヒノキが植林された針葉樹の林です。それぞれ林床の植生も対照的であり面白い対比を見せています。
樹木の種類は多く、判っただけでも67種類を数え、その一本一本の生い立ちに思いを馳せると、どれにもいとしさが感じられます。この辺りの雑木林の代表的な樹種は、クヌギ、コナラですが、これらは、薪炭材として、江戸時代中ごろから集中的に育てられました。本来の潜在自然植生(潜在的にこの地に生育する植生)は、シイ、カシ、タブなどの常緑の広葉樹といわれています。人手を入れずに放置しておくと雑木林の樹木はこれらの樹種に置き換わっていきます。昔から百年以上続いているいわゆる鎮守の森のシイ、カシの古木からそのことをうかがい知ることができます。

◆なな山にはこんな木が…
なな山の雑木林は、ここ40年位の間、一部は里山として使われてきましたが、大部分は人手が加えられずに過ぎたようで、落葉広葉樹が大変大きくなり、常緑広葉樹のシラカシ、アラカシ、イヌツゲ、ヒサカキ、クスノキ、タブノキが見られるようになっています。大径木となった落葉広葉樹には、クヌギ、コナラのほかに、ヤマザクラ、ケヤキ、イヌシデ、クマシデ、ホウノキ、エゴノキ、ウラゲエンコウカエデなどがあります。また、その他の特徴のある落葉広葉樹をあげると、高木では アオハダ、サワフタギ、マルバアオダモ、ハリギリ、コブシ、マユミ、ナツハゼ、ネジキ、カキ、ムクノキ、エノキ、ヤマグワ、クリ、ウワミズザクラなどがあります。低木では、ムラサキシキブ、ヤブムラサキ、ヤマツツジ、ガマズミ、コバノガマズミ、マルバウツギ、ツクバネウツギ、ウグイスカグラ、クロモジ、ゴンズイ、リョウブ、イボタノキなどです。

◆雑木林と生態系
針葉樹の林は、40年以上前に植えられた部分と20年ほど前に植えられた部分があります。樹種はスギ、ヒノキとサワラも混じっています。今植えられている辺りは谷筋でやや湿り気のある所ですからスギに適していて、斜面のやや高いところはヒノキに適しているといえるでしょう。
木陰が多くやや湿り気のあるこの辺りは、下から生える木も草も落葉広葉樹の林とはまったく異なります。樹木は、アオキ、ヤツデ、カクレミノ、ネズミモチ、トウネズミモチ、ヒイラギナンテンなどの常緑広葉樹が多くあります。
これらは小鳥が実を運んだものや糞の中に混じった種から成長したものでしょう。ハリギリやコブシの芽生えも見られます。マンリョウが大変多く、木としては最小ともいえるヤブコウジはジュウリョウと呼ばれここでもよく見られます。そのほか、ツルグミ、ヤマコウバシ、サカキ、ヒイラギ、タラノキ、コウヤボウキ、クロマツ、アカマツ、アセビ、ニシキギ、ヌルデなどがあります。これからも、新たに見つかる樹木がまだまだある筈です。
雑木林の樹木たちは、人の手も借り、鳥や昆虫、微生物とも命を育むためのやり取りを繰り返し、春夏秋冬のサイクルで成長と世代交代を行っています。太陽と空気と水と土と多くの生き物とそして人との織りなす自然、私たちはこれを生態系と呼んでいます。細かく複雑な生態系の一部ではありますが、私たちの暮らしと雑木林の関わりは、その生態系の中で大変重要な役割を担っているのです。
   A田さん   「ななやまだより」3号(2006年4月)より

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ホームページに「シノダケ・ヒンメリ」ページを追加しました! [シノダケ・ヒンメリ]

このブログにはシノダケ・ヒンメリの約90もの作品が紹介され、作り方も掲載されている。これはN山さんの頑張りの成果だが、各作品の作り方を探そうとすると、ブログの特性上探しづらいのが難点。「カテゴリ」の「シノダケ・ヒンメリ」から絞り込み、一覧をめくって探すことになる。

もっとブログで探しやすくできないものか検討してみたが、探しにくそうなので、なな山緑地の会のホームページに「ヒンメリ」ページを追加することにした。そこから各作品のブログページにリンクさせた。なにしろ圧巻の数なので、2ページになってしまった。

インデックスページを作ってみたら、さらにシノダケ・ヒンメリとは? なども記載したらとの意見も出たので、この先更新する予定にして、とりあえず作成した分だけ公開することに。使い勝手の善し悪し試していただきたい。

なな山緑地の会ホームページ
https://nanayamaryokuti.jimdofree.com/

シノダケ・ヒンメリページ.jpg
「シノダケ・ヒンメリ」ページ
「なな山録地の会」ホームページ上部の「ヒンメリ」をクリックすれば切り替わる。

インデックス.jpg
ブログに掲載されているシノダケ・ヒンメリの膨大な作品を、その紹介や作り方のページに案内する

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