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富士山行記 - なな山だより《紀行文》 [なな山だより]

今年は新型ウィルスの為、富士山の山小屋は休業になってしまい登山ができない。昨年、当会の山好きなN黒さん、I井さん、Y元さんと共に私も富士山は初めてなので8月に一緒に登った。

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写真①

通常は7~8合目の山小屋に泊まり、真夜中に活動開始し、山頂で寒さに耐えご来光を待つが、我々は山小屋の密集や未明の登山道の混雑を避ける為、5合目のカプセルホテルに泊まり、翌日山頂をピストンすることにし、待ち合わせの京王線内で合流し、JR、富士急と乗り継ぎ富士山駅に到着。昼飯には幾分早かったが、駅ビルの食堂で予想に反し美味しい吉田うどんを腹に収める。バスはマイカー規制中のスバルラインを経由して5合目に到着。すると観光客が大勢いて、真夏の旧軽井沢のよう。そこにバスが次々と上ってきてほぼ外国観光客が5~6軒のレストハウスや土産物店に吸い込まれていく。多分5合目まで来たら立派な富士山登山になるのであろう(ここは既に標高2300M)我々は高度順応する為6合目方面を散策する。暗くなりかけた麓に山中湖が銀色に光る。(写真①I井さん撮影)すると雨がポツポツ来たので、急ぎ戻る。

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写真②

翌朝3時半に目を覚まし、カプセルホテルの下で寝ているN黒さんにソーと声掛けするも反応がない。熟睡しているのかと思ったら、すでに山の服装で「皆集まっているヨー!」と廊下から入って来る。急いで支度して外階段からまだ暗い林道を行く。登山者はいないが警察の詰所には若い警官がすでに待機していた。6合目辺りで東の空が明るくなり、太陽が昇ってくる。御来光だ!寒い山頂でダウンを着て待たなくても立派な御来光だ!!(写真② 写真①とほぼ同じ位置で撮影)

登山道に入り7合目から8合目を目指す。他の山はUP-DOWNがあるが、富士山はひたすら登りだ。途中、若い女性グループに出合う。聞くとEXILEのバックダンサーと言う。14~15人に対し登山ガイドや重いカメラや集音機材等を担ぐスタッフが20名。「いつ放映?」と聞くとネット配信だと言う。残念!

順調に高度を稼ぐが新八合目の次は本八合目。この間が約2時間!何これ?っていう感じ。ただひたすら砂の登山道を必死にジグザグと喘ぎ登って、やっと11:30無事に日本一高い山頂の久須志神社に到着する。御来光を山頂で仰ぎ見た人たちは既に下山した頃で人影は少ない。それでも7時間強かかって皆無事に登って来て大感激!高山病にもかからず体調もよさそう。この後お釜一周したかったが、今日中に帰らないといけないので、少しだけ縁を歩いて火口を覗いた。高山植物と全く縁の無さそうな山だが、火口灰の中にオンタデが咲く。下山専用道を埃を立てないよう、転倒しないよう今度はただひたすら降りた。登山口近くまで来たら斜面にきれいな雌鹿が一頭我々を迎えるが如く佇んでいた。(『富士山行記』の詳細版は、お声掛けてもらえれば、個別にコピーお渡しします)
   A木さん  「なな山だより」50号(2020年10月)より

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