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シノダケ・ヒンメリ36 様々な多面体:その3 「ひし形30面体から三角60面体へ」作り方 [シノダケ・ヒンメリ]

前回の「ひし形30面体」からひし形の対角線に部材を入れて「60面体」を作りました。下の図のようになりました。

60面体.jpg
60面体

≪レシピ≫
最初にレシピを紹介します。
説明によると「対角線の長さの比が黄金比(1:1.618…)になるようなひし形」とありましたので、短い対角線の計算をしました。
辺の長さに対して、1.0526倍となりました。
ひし形の辺を5cmとしたので、5.26cmとなりました。
5.26cmは計算値なので、今回はシノダケの太さを考慮して、辺の長さと同じものとして作りました。
従って、≪レシピ≫は「部材5cmを全部で90本」となります。

≪作り方≫
作り方は単純で、ひし形の短辺方向に部材を入れていくことになります。
今回重要なのは、最初に部材60本で「ひし形三十面体」を作り、その後に短辺に「30本」を挟み込むように編んでいく、という手順となります。

「ひし形三十面体」と今回の「60面体」を並べてみました。
少しずれていますが、30本加えるとイメージが変わりますね。

ひし形三十面体.jpg
ひし形三十面体

今回の60面体.jpg
今回の60面体

同じものをいくつかの角度で観ると以下のようになります。

真ん中に五角形が見えると思います。そのような視点で見ると、この60面体が5角形12個の多面体であることが分ります。
(前回説明した通りでした。)

真ん中に五角形が見える.jpg
真ん中に五角形が見える

別の角度から見ると下のようにも見えます。
6角形の形は、3つの5角形によって作り出されています。これをユニットとすると、これを4つ組み合わせて12面の球体を作り出していることになります。
(解説はどうでも好いですね。)

別の角度から見る.jpg
別の角度から見る

ところで、この「60面体」を作った後から気が付いたのですが、過去に第9回で正12面体から60面体を作っていました。
≪レシピ≫ 上との違いは、今回は部材を同寸で作りましたが、前回は5cmに対して4.5cmでした。前回の方が球体に近かったようです。
≪作り方≫ 手順も違っていて、前回は12面体を作ったうえで、筋違い状に部材を加えていました。
どちらの作り方でも、ほぼ同様のものが出来るということになります。

いずれにしても、今回の作り方で比較的容易に「60面体球体」が出来ることが分りました。
「5cmの部材を90本揃えて、ひし形を30個編んで球体にして、そこに30本の補強を入れて完成」ということになります。皆さんも挑戦してください。
なお、ひし形の部材の長さ(a)を変える場合は、
補強する30本は(b)の長さは、次の計算を目途に考えてください。
 b=a*1.0526-「シノダケの太さ(例えば、0.26程度)」
  N山さん

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カモン・ベイビー -アトリエN- [アトリエN]

 日本の家紋は平安貴族が牛車に使った紋がはじまりだという。それが武士たちに広まり、江戸時代になると一般庶民までが、てんでに家紋を使うようになった。
 ヨーロッパの紋章は王侯貴族たちだけのもので、生き物なら鷲やライオン、ドラゴンなど、花ならユリやバラを使ったものが多いが、日本の家紋はそういう派手派手しいものはあまり使わない。
 鷹の羽・繋ぎ馬・並び矢などをデザインしたものもあるが、それらはむしろ少数派で、花や草木・動物といっても雀や亀や兎など比較的攻撃性の少ないもの・それに単なる図案などが多い。もともとが貴族の車紋に発したので、血や死を連想させるものをケガレとして忌み嫌う習わしが受け継がれてきたのかもしれない。
 徳川家の三つ葉葵・豊臣秀吉の五三の桐・斎藤道三の撫子・太田道灌や明智光秀の桔梗など、戦国武将たちは植物をモチーフにした家紋を好んだ。日本人としては超がつくほど合理的な考え方をする織田信長ですら、使う家紋は木瓜(モッコウ)なのである。もっとも、彼だからこそ、家紋などはどうでもいいという考えだったのかも知れない。
 日本の十大家紋は、順に藤・桐・鷹の羽・木瓜・片喰・蔦・茗荷・沢潟・橘・柏だが、鷹の羽を除く九つが植物で、しかも片喰(カタバミ)沢潟(オモダカ)にいたっては、雑草である。
 我が国にだって鷲もいれば熊や狼もいた。
 しかし、日本の武将たちは、猛獣や猛禽を選ぶことなく、植物を選んだ。日本人の奥ゆかしさのあらわれなのだろうか?いやいや、彼らは雑草の生命力にむしろ価値を見出したのであって、見かけの強さなどには心を動かさなかったのだと思う。そこに【過去の】日本人の精神性の高さを私は見る。
 片喰紋を使った武将は、酒井重忠・長曾我部元親・宇喜田秀家などがいて、近現代では小説家の坂口安吾、映画監督の黒澤明などがいる。
 沢潟紋の武将には、福島正則・豊臣秀次・毛利元就がいて、現代ではタレントの大橋巨泉・黒柳徹子などが沢潟紋である。
 有名な徳川家の三つ葉葵は山林にひっそりと咲くフタバアオイをモチーフにしているが、これはアオイ科の植物ですらなく、ウマノスズクサ科のごくちいさな雑草である。
 明治に文明開化して、我が国に「ネイチャー」という概念がやってきた。その『ネイチャー』を日本人は『自然』と訳した。その前にも日本に『自然』という言葉はあったが、それは「あるがまま」を意味する仏教用語で、『シゼン』とは呼ばず、「ジネン」「ジゼン」と呼んでいた。キリスト教の影響が色濃い西欧社会では、ヒトは神の代理人として、他のあらゆる動植物と対峙している。ヒトにとって自然(ネイチャー)は対決し、管理する対象なのである。
 西欧社会の人間は、いわば自然の外にいる。
 それに対して我が国では、人は自然の中にいる。ヒトも動物も虫も草も、同じフィールドに生きている。それは西欧のような支配し支配される関係ではない。我が国に『ネイチャー』という概念が無かったのも、当たり前であるといえるだろう。
 日本の家紋に雑草や、雑草に近い植物が使われているのには、そんな背景があるのだと、私は思っている。
 さて、わがN田家の家紋が『丁子』であることを最近になって知った。丁子はクローブとも呼び、インドネシアのモルッカ群島を原産地とする植物らしいが、和服を着る機会もなかった私はこの家紋を使ったことがないし、今後もないだろう。
 「子」が付くだけに、カモン(家紋)ベイビーとでも覚えておくとしようか。
 ダジャレにしても、キレがなさすぎて笑えないって?
 この猛暑ですからねえ。わが灰色の脳細胞も、半分溶けかかっているのであります。
  N田さん

家紋.png
イラスト提供:イラストAC https://www.ac-illust.com/

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アサガオ -植物標本- [なな山緑地の植物標本]

植物標本は、植物がその時その場所に生えていたことの証であり、地域の自然環境の歴史的変化を知る唯一の手がかりとなっています。なな山緑地の会では、2016年より緑地内の植物調査を兼ねて牧野標本館へ寄贈するべく植物標本を作っています。
制作:なな山緑地の会 植物標本プロジェクト
同定協力:内野秀重さん

このコーナーでは、2016~2017年制作した標本を随時紹介していきます。原本をご覧になりたい方は、N原さんに声をかけてください。

PC220016_アサガオ.jpg
アサガオ ヒルガオ科
採集日:
2017年8月31日
生育環境:
針葉樹の谷 林床
ノート:
他のシダ植物とともに生育
整理番号:
No. 30

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稀に見る立派なスイカは細やかな世話の成果! [よもやま話]

前回の活動日(7月22日)は、危険な酷暑につき無理のない活動となり、山に散らばらないで広場周辺の整備となった。広場周辺の草むしり、機具の手入れ、整理棚の完成、標本プロジェクトの打ち合わせ……。強烈な陽を避けて、思い思いにのんびり活動。

畑のスイカは、畑部長のT橋さんとM本(夫)さんなどの細かい手入れで、大玉スイカと小玉スイカが立派に生育し、格別に美味しく熟していた。これには、毎朝早く畑に来て、受粉やネット掛けなどの世話をしていたM岡さんの功績大。昨年は小動物に喰われたりしたが、今年は被害もなく大収穫になった。来年も期待したい。

大玉スイカを抱える.JPG
大玉スイカを抱えるT橋さん。一人では持てないと手を貸すM本(夫)さん。

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スイカを切るところ。包丁はお手の物と余裕のM月さん。

支えないと切れない大玉スイカ.JPG
支えないと切れない大玉スイカ。あまりの大きさに、すかさず手が伸びるS崎さんとT橋さん。

きれいに切れた.JPG
きれいに切れた。真っ赤に熟した食べ頃のスイカ。

スイカにがぶり.JPG
スイカにがぶり。冷たいスイカは美味い!

ニラの収穫.JPG
ニラの収穫にいそしむ宮本(妻)さん。

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シノダケ・ヒンメリ35 様々な多面体:その2 「ひし形30面体」の作り方 [シノダケ・ヒンメリ]

インターネットを検索すると多面体の優れた資料に触れることが出来ます。
今回は、その中から参考にして作ったシノダケ・ヒンメリを紹介します。
「ひし形30面体」です。
立体模型は下の図のようになります。
参考にしたのは、「多面体の模型」というページです。
http://ds.cc.yamaguchi-u.ac.jp/~math/toybox/polyhedron_soral/newpage3.html

ひし形30面体.jpg
ひし形30面体

説明によると「対角線の長さの比が黄金比(1:1.618…)になるようなひし形を30枚でできた、ひし形三十面体という多面体です。」とあります。

計算すると、部材の数は、ひし形の4辺*30面/辺の共有数2=60本となります。

シノダケを長さ5cmで60本揃えて編んでみました。
半分の30本を編んだところです。
後は、同じものを半分、180度回転させた形で編むことになります。

ひし形30面体の製作途中.jpg
ひし形30面体の製作途中

下の図が完成形です。
途中を省略してしまいましたが、かなり苦労しました。ひし形が自在に動くので次の図形がイメージできないことに寄ります。

ひし形30面体の完成形.jpg
ひし形30面体の完成形

後で分かったことですが、このひし形の対角線の長い方を辺にすると正20面体になります。
逆に、短い方の対角線を繋ぐと、正12面体(五角形が12個)になります。

この図形は、面が変形した四角形なので立体としては安定しません。ひし形の面に対角線を入れ、その対角線を辺にして作れば安定することになりますが、長辺に入れれば「正20面体」短辺に入れれば「正12面体」になります。
このことから、「ひし形30面体」は、そのどちらも内包している形になります。

参考として、展開図を示しておきます。

ひし形30面体の展開図.jpg
ひし形30面体の展開図

骨組みを図で示すと、下の図のようになります。

ひし形30面体の骨組み.jpg
ひし形30面体の骨組み

網掛けの図のように、ひし形が5個星のように見える場所と、下のように5つのひし形で一つのひし形を囲む形の二つを意識して編むことで出来上がる立体と考えることが出来ます。

次回は、短辺に筋違いを入れた「補強版・ひし形30面体=60面体」を紹介したいと考えています。

図は、ウィキペディアから転載しました。
  N山さん

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第17期GV初級講座なな山で開催 -イベントニュース [なな山だより]

4月28日(土)第17期グリーンボランティア初級講座がなな山で開催された。天気は晴れで絶好の講座日和。早朝から展示などの準備、9時半にスタートした。
集まった講習生は26人、川添会長の司会で例年の通り挨拶、説明、柔軟体操、講義があり、10時半頃よりA田さんの案内でなな山の見学と説明が開始された。折から、キンラン、ギンラン、エビネ、カザグルマ、ハンショウヅル、など花盛りの中、西の谷→西の山→東の山→中の山→中の谷の順に回りながらの、里山の昔と今の違い、三つの山のそれぞれの特徴、アズマネザサの育成など興味深い内容の解説を講習生は写真を撮りメモしながら熱心に聞いていた。
午後からは、東の山で笹の手刈りと刈払機の安全な使い方の学習があり、道具の手入れをして、午後3時頃無事終了した。盛り沢山の内容であったが、講習生は緊張感を持って熱心に学んでいた。
なな山の魅力が十分伝わったよい講座であった。
 K田さん
                「なな山だより」43号より

東の山でアズマネザサの説明.JPG
東の山でアズマネザサの説明

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なな山でスイカパーティー! 大玉小玉がたくさん! [活動報告]

 前回の活動報告でお知らせした通り、7月29日にスイカの収穫を実施しました。12名の会員が参加し、収穫後のスイカパーティーの様子を写真でお知らせします。みずみずしく、とても美味しいスイカを堪能しました。小玉スイカは2個破裂していましたが10個の見事な実を収穫できました。大玉スイカの半分を試食、半分は更に切り分けた1/4を持ち帰り様に追加しました。パーティーの最中に飛来した蝶、ルリタテハの写真も添付します。 (写真はN原さん、N黒さんの提供)

 試食後、植物標本プロジェクトのメンバーは、首都大学東京の牧野標本館で11月7日から始まる展示会の準備の打ち合せ行いました。
 M﨑さん

収穫された見事な小玉スイカ、参加者が持ち帰る 1.jpg
収穫された見事な小玉スイカ、参加者が持ち帰る

試食用に切り分け、スイカパーティーの始まり 1.jpg
試食用に切り分け、スイカパーティーの始まり

大玉スイカの切り分け、半分は試食、半分は持ち帰り 1.jpg
大玉スイカの切り分け、半分は試食、半分は持ち帰り

破裂したスイカは他にも有り皆で試食 1.jpg
破裂したスイカは他にも有り皆で試食

破裂した小玉スイカも切り分け、味比べ 1.jpg
破裂した小玉スイカも切り分け、味比べ

スイカパーティーの最中に飛来した蝶、ルリタテハ.jpg
スイカパーティーの最中に飛来した蝶、ルリタテハ

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