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東の谷のシノダケ林から - 間伐から見えるようになった(?)こと [よもやま話]

東の谷のシノダケ林の整備を、間伐を中心にして進める中で、たくさんの発見がありました。
今回は、段々と分かってきた東の谷の植生について、まとめてみました。

今年の春の訪れを最初に知らせてくれたのは、コブシの花でした。
コブシがあるのは一昨年から気づいていましたが、弦類に覆われていて花を確認するのがむずかしかったように思います。
それが二年がかりで弦をある程度取り除いたことで、見事な開花を確認することが出来ました。
シノダケ林の間伐の間接的な効果といえると思います。

東の谷のコブシの花.jpg
東の谷のコブシの花

これも昨年あたりから確認されていましたが、園路脇にタチツボスミレの群生があります。
シノダケ林の間伐により、日当たりが好くなったせいで繁殖域を拡げています。
これも間伐の効果と言って好いのだと思います。

タチツボスミレの群生の様子.jpg
タチツボスミレの群生の様子

エビネも昨年の間伐で、東の谷で多く確認できていました。
中の山との境界に近い谷になっている部分に北から南に水の流れがあり、適度に湿った環境がエビネに適していたのではないでしょうか。
これまでは、沢沿いの部分への立ち入りが難しかったのですが、間伐したことで目にすることが無かったエビネを見つける結果になっているのでは、と考えています。

今年一番に花をつけたエビネ.jpg
今年一番に花をつけたエビネ

うれしかった発見は続きます。
M倉さんが、ウワミズザクラの木を同じ沢に沿った位置に見つけました。
ちょうど花の時期で、その一本に開花を確認することも出来ました。

ウワミズザクラの花.jpg
画面中央の白く見える部分がウワミズザクラの花

拡大すると、花が確認できます。

ウワミズザクラ拡大.jpg
ウワミズザクラ拡大

写真は、オオバジャノヒゲです。
これは昨年6月の写真で、今年はまだ花が咲いていませんが、大きな群生を作っています。
今年の花の時期も期待しています。

オオバジャノヒゲ.jpg
オオバジャノヒゲ

サイハイランもあります。
なな山では、サイハイランといえば西の谷の奥の場所で中心でしたが、環境の変化で少し勢いをなくしています。
東の谷でも大事に育てたいものです。

サイハイラン.jpg
芽吹き始めた今年のサイハイランの様子

最後に、キンラン。
東の谷には無いと思っていたキンランですが、最近シノダケ林の中に二株ほど見つけました。

キンラン.jpg
園路脇に出て来たキンラン

シノダケ林の間伐が進んだことで、豊かな植生が顔を出し始めたように思います。
間伐がどのような効果をもたらすのかまだ不明ですが、残した元気なシノダケが株を増やしてくれるのを期待したいと思います。
   N山さん

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